医療のためのプログラミング -Pythonを中心に-

はじめまして。
外傷整形外科医15年目のDr.レオです。
現在は某3次救急病院で実働部隊として働いています。
私自身は大学勤務時代に生体工学研究でプログラミングの勉強をしていたので、
臨床現場でプログラミングをフル活用しています。

おもに、医者・医療従事者むけに
日常臨床ではなかなか取得できない技術を
だれにでもアクセスしやすい方法で
提供する事を目的にしています。

 
最近病院で手術のシミュレーションや、論文のデータ解析にプログラミングを用いていると、若手から

プログラミングっていまから始めても大丈夫ですか?

とよく聞かれます。

私はいつも

プログラミングの勉強はいつからでも遅くないし、一生使えると思うよ

と答えています。

世間では
「プログラマーは甘くはない」
と言われることもありますが、このプログラマーは
仕事を請け負って、それを実現する人たちです。
つまり、書いたプログラミング内容自体を商品としなければなりません。

医療従事者や医者がプログラミングを勉強するときは
目的がはっきりしており、手段としてプログラミングを使う
事がほとんどです。

「プログラミングを用いてデータを解析し、論文を書く」
「プログラミングをもとに手術計画をたてる」

といったようにツールとしてプログラミングを用いることはわりと簡単にできるのです。

ちなみに、私自身が初めてプログラミングを書いてみたのは30歳のときです。

当時は生体工学で関節の動きを測っていましたが、ソフトウェアなどもなく、エクセルでの計算が限界に達していました。
そこで出会ったのが

「プログラミング言語Python」

です。

10年以上前の当時はPythonはあまり有名ではなく、独学やネットで勉強していましたが、

「プログラミングってこんな事もできるんだ」
「日常の雑用もプログラミングで片付けられるな」

と、勉強すればするほど面白くなっていきました。

研究が一段落し、臨床の現場に戻りましたが、手術などで問題につきあたるたびに、
「これはプログラミングで解決できないだろうか?」

と、ことあるごとに実践にプログラミングを用いて問題解決をしていきました。
そうすることによって、臨床技術もプログラミング技術も相互に成長させていくことができました。

このように臨床技術や医学研究にも広く使えるという面で、
プログラミングは学生や若い医療関係者の人たちにとっての必修科目
ではないかとすら思っています。

プログラミングブームとなったこの時代、
プログラミングは独学できる教材も多く、勉強の機会もたくさんあります。

このページが少しでも、医療関係者がプログラミングに興味をもつきっかけになってくれると嬉しいです。


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