Courseraに、医療画像用のDeep Learningコース
が開講していたので受講してみました。
ちなみに同じDeep Learning.aiが提供している
「Deep Learning専門講座」
で神講義をしていたAndrew Ng先生は今回はインタビューでしか登場しません(悲報)。
それでも、講義をするPranav先生も丁寧で、英語も十分わかりやすいです。
講義は3セッションに分かれていて、全部で100分ほどです。
プログラミング課題が2個(Jupyter)とテスト(選択問題)3つから構成されます。
受講終了後はこんな修了証が発行されます。
ディープラーニング専門講座の時と同じですね。
具体的に私個人がこの講座で学べたことは
- 3次元医療画像を学習させる前処理
- 領域選択の損失関数(soft dice loss)
- セグメンテーションの3D U-Netの概要
でした
① 前提とされる知識
- プログラミング:Python, numpyとKeras(基本のみ)
- ディープラーニング: 損失関数とCNN
シラバスにも記載されていますが、このコースは、同じくDeep Learning.aiが提供している
「Deep Learning 専門講座」のつづきとして提供されており、
「前提知識なく受講することは無理があります」
そのため、
「Pythonに触ったことがない」
「損失関数ってなに?」
「CNNってなんですか?」
って感じだと理解が難しい(というか無理)です。
しかし、
コース内では細かい学習モデルを組む必要はありません。
そのため、
Python、numpyがある程度理解できて、
「大まかにCNN(畳み込みニューラルネットワーク)ってこんなものだろう。」
とか
「損失関数減らすためにパラメータ決めるのが機械学習の流れだよね。」
という程度にしかDeep Learningを知らなくても受講して修了することが可能です。
もとの「Deep Learning 専門講座」でいうと、
「Convolutional Neural Networks」
までを受講していれば十分理解することができます。
(RNNまでは必要とされてはいません。)
② 内容は画像判定と領域確定の2つ
講義内容としては
- 胸部レントゲンを使用した異常陰影の有無の判定
- Specificity, Sensitivity, ROCカーブなどを用いた作成モデルの評価
- 脳MRIから腫瘍のセグメンテーション(3D U-Net)
からなります。
プログラミング課題は胸部レントゲンと脳MRIの部分のみ
です。
胸部レントゲンの異常陰影の分類
脳MRIのセグメンテーション
こんな感じのことを実習します。
難易度はというと、
「Deep Learning専門講座に比べると簡単」
な印象がありました。
どちらかというと流れを読んで学びながら少しずつ穴埋めしていくという感じです。
教科書を読んでいるような印象ですね。
スクリプトはいろいろなサイズのレントゲンや3次元画像に対応しているので、自分のデータにも応用可能だと思います。
③ 医療画像のDeep Learningを行う流れを学べる
課題で用いられる学習データは一般的に提供されている材料です。
このようなデータセットの存在も知らなかったので大変勉強になりました。
医療画像のDeep Learningといっても、レントゲンを写真でとって放り込んだり、複数の病院からとってきたデータをまとめて使用しても、学習はできません。
DICOMやNIfTI-1といった画像フォーマットの形式をあわせたり、
データの正規化やAugmentationといった処置を、pydicom、Keras、などのライブラリを用いて行います。
また、3Dのデータを小分けにして入力していく手法も学びます。
④ 期間は1週間で学習可能
受講期間は「3週間」と用意されていますが、私は1週間強で修了する事ができました。
私の場合、勉強ペースとしては「毎日朝1時間ずつ」の受講でしたので、
Deep Learning専門講座を受講していれば
「頑張れば無料受講の1週間以内に修了することも可能」
と考えられます。
- Deep Learning.aiの「AI for Medical Diagnosis」を受講してみた
- 必要な知識はPython、Numpyと基本的なKerasとCNNの基本
- 画像判定と境界決定のディープラーニングを学ぶことができた
- 受講は頑張れば1週間以内で完了できる